がんばらにゃ2017年2月号
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 「〝口に入るものは間違ってはいけない〞を信念に、1972年の創業当時、不可能といわれていた〝薬を使わない養鶏〞を実現するため、生物、遺伝、化学などを研究し、8年後には世界に先駆けて、それを実現しました」と語るのは秋川実会長。以来秋川牧園は食の安全・安心そして健康のための食べ方を追求してきました。 飼育期間中に抗生物質、合成抗菌剤、成長促進剤などの薬を使わないためには、健康に育てることが最も大切です。 秋川牧園の鶏舎は太陽の光と風が入り、運動できるスペースのある開放鶏舎。病気を防ぐためにも若鶏たちがストレスを感じないよう広々としたスペースでのびのびと育てています。 また同じ日齢のヒナを一斉に入れ一斉に出荷する「オールイン・オールアウト方式」を鶏舎ごとに実施。出荷後次のヒナを入れるまでの期間に清掃、水洗い洗浄、消毒を徹底し、清潔を保つことで病気の発生を防ぎます。生産から加工まで、安全・安心、美味しさを追求 秋川牧園の鶏肉 秋川牧園で、最も重視しているのは飼料の安全性。飼料原料全ての原産地について残留農薬の面から確認し、遺伝子組み換えをしていないものを使用。主原料のトウモロコシについては、ポストハーベストフリー(収穫後農薬を使用しない)のものを使用しています。グループでも栽培している飼料米も、今では全体の30%の配合で、動物由来の原料を使用しない全植物性飼料を与えています。飼料のこだわりが味わいや風味の美味しさにつながります。 飼育日数もまた、美味しさにつながります。一般より約10日長い60日間を健康に育てることで、旨味がつまったきめの細かい肉質になります。 「徹底した健康管理と安全性を求める分、飼育の手間はかかります。思いを共有し実現してくれる契約農家や取引先様(パートナー)とめぐり合えたことは大きかった。お互いの信頼関係を継続することが最も大切だと考えています」と秋川実会長は語ります。 福岡県の中原勇さん(写真左)と正さん(写真右)は、ご兄弟で養鶏を営んでいます。元々は一般健康な若鶏を育てるために的な方法で飼育していたのですが病気の発生など将来への不安を感じていたところ、1994年秋川牧園と出会いました。秋川牧園指導のもと飼育方法を全て切り替え、秋川牧園の鶏だけを飼育する契約農家となりました。 「最初は不安もあったが実際に切り替えてみると、病気が全く出なくなりました。仕事はきつくても精神的に気分がいいですね。今は自分たちの生産に誇りをもっています」と正さんは自信を覗かせます。現在約16万羽の若鶏を飼育するなかで夏の暑さ対策や鶏インフルエンザの予防など神経をつかうことも多いそうです。「父が長年の夢をかなえるため1人で山を開拓してつくり残してくれたこの農場は大切な宝。これからも兄と一緒に守り続けます」勇さんは力強く語ります。安全・安心だから美味しい生産から加工までの責任契約農家 中原農場組合員と生産者がともに育てあう生協の産直秋川牧園株式会社 秋川牧園代表取締役会長 秋川 実さん1972年創業。鶏肉を中心に、鶏卵、豚・牛肉、牛乳など生産・加工を一貫して手掛ける。鶏糞の堆肥化、飼料用米の生産など地域循環にも取り組む。https://www.akikawabokuen.comProfile 中原農場などの成功をきっかけに現在では、山口・福岡・熊本・島根に9戸の契約農家が直営農場とともに若鶏200万羽もの大切な生産現場を担っています。 1日約8000羽の若鶏を処理・加工するのも秋川牧園。子会社のチキン食品で一次処理し精肉されたものが秋川牧園に運ばれ、パック詰めや冷凍食品に加工。社内にある品質検査室で品質や衛生面の検査が行われ、全国に出荷されています。 「これからも従業員と生産農家が同じ目的に向かって消費者のみなさんとの信頼関係を大切にしながら共に歩んでいきます」秋川牧園のチャレンジはこれからも続きます。8~9ページのおすすめレシピもご覧ください秋川牧園の若鶏むね肉秋川牧園の若鶏むね肉ハ秋川牧園の若鶏もも肉秋川牧園の若鶏もも肉宅〈次回2月3回〉秋川牧園の若鶏むねミンチ秋川牧園の若鶏むねミンチやさい入キッズナゲットやさい入キッズナゲット宅〈次回2月3回 (ふくい~な)〉宅〈次回2月3回 (ふくい~な)〉宅〈新企画4月(予定) (ふくい~な)〉ハ秋川牧園の鶏肉使いやすいバラ凍結。チャックシール付きの袋入りです。(山口県)2017.2月号2

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