がんばらにゃ2022年3月号
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杉原牧場 杉原 由剛さん 甘みがありながら、すっきりとした飲みごたえが魅力の「 やさしい味わい福井県産牛乳」。福井県内の牧場から集めた、乳脂肪率など10項目にのぼる厳しい基準をクリアした生乳だけでつくられています。 県民せいきょうでは年末・年始の農林水産省の牛乳消費拡大の取り組み「NEW(乳)プラスワンプロジェクト」に賛同し、組合員のみなさんに積極的に呼びかけ、多くの方にご利用いただきました。 牛乳は需要に合わせて生産量を短期的にコントロールすることができません。これからも新鮮で美味しい牛乳を飲み続けるために、日頃から牛乳や乳製品を消費して酪農家さんを応援することが大切です。 現在、生産者の高齢化や穀物飼料の高騰などにより、全国的に酪農家数が減少しています。福井県でも25年前の72戸から20戸(2022年1月時点)になるなど、3分の1以下まで激減しています。そうし 大野市の郊外で24頭のホルスタイン種の乳用牛を飼育する、杉原牧場。杉原由剛さんは現在、創業者の父親と2人で牧場を営んでいます。毎日の仕事は、午前3時にスタート。餌やりや搾乳、牛舎の掃除などを行い、休憩を挟んで午後6時半頃に1日の作業を終えます。 牛舎の掃除を行いながら、牛の様子を細やかに観察していく杉原さん。「いつも通りが一番大事。ちゃんと餌を食べているか、普段と違う行動をしてい父子2人、仲間と協力し奥越の酪農を守り続ける 福井市西部の住宅街を抜けた、日野川のほとりにある森國牧場。1200坪の敷地に、ホルスタイン種の乳用牛を80頭飼育しています。飼育方法は、牛をロープにつながず、自由に歩き回って、好きなときに餌を食べ、眠ることができるフリーストール方式というもの。2代目の森國善幸さんは「餌やりが1日1回で済む、効率の良い飼い方にしたかったんです」と語ります。牛は飼育舎内で自由に食事や睡眠などがとれるため、ストレスが溜フリーストール方式採用ノンストレスで牛を飼育組合員と生産者がともに育てあう生協の産直杉原牧場森國牧場田嶋牧場ないか、小さい子がたくさんいる母親みたいな感じでお世話しています」とニッコリ。朝夕2回ある搾乳作業や掃除など、牛の世話は年中無休ですが、杉原さんは酪農ヘルパー制度を活用して、父親と交代で休日を取っているそうです。 牛を育てる中で「一番気を張るところ」という飼料には、自家栽培のスーダングラスなどの牧草や、稲を乳酸発酵させたものを取り入れています。「稲は奥越農林総合事務所の職員さんに紹介していただいた水稲農家さんと年間契約しています。奥越エリアの酪農家さんとも月1回集まって情報交換を行ったりしているんですよ」と地域の交流を語ります。 「昔は奥越に数多くあった牧場も、今では8戸になりました。地元の農家さんみんなとつながって続けていけるようにと思っています」と未来を描く杉原さん。「そのためにも、美味しい生乳を県内の牧場でつくっているということを、もっとたくさんの人甘みがあり、飲みごたえすっきり やさしい味わい福井県産牛乳〈毎週企画(ふくい~な)〉宅ハた中、地域の農家とつながりながら耕畜連携(※)で安全・安心な牛を育てている県内の酪農家さんたちにお話を伺いました。(※)耕作農家が飼料作物を生産して畜産農家に提供し、逆に畜産農家が耕作農家へ堆肥を供給して連携を図ることに知っていただきたいですね」と熱く語りました。2022.3月号2

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