62024.6月号福井県防災士会のご協力の下防災に関するお役立ち情報を毎月お届けしますNEW福井工業高等専門学校名誉教授、福井県防災士会前理事長。1983年より京都大学北陸観測所(□江市)で院生として研究を開始。以来、福井県を中心として日本海側で発生する地震の研究に従事。東北地方太平洋沖地震(2011年、マグニチュード9.0)より、福井県防災士会に参加、防災についても携わる。 6月と言えば、1948年に起きた福井地震が記憶に残っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。福井県は、緊急地震速報の基本となる震源距離の公式(大森公式)を提唱した地震学者、大森房吉の生誕地でもあり、地震学と関わり合いが深い県でもあります。 2024年1月1日に発生した奥能登での最大マグニチュード7.6を含む群発地震活動では、福井県でも大きく揺れ、液状化などの被害が発生しました(筆者は、エレベーターの中で閉じ込められそうになりましたが、階の全ボタンを押して助かりました)。危惧されていた津波も発生し、県内でも敦賀で50cmを計測、三国でも砂が液体のようになり砂浜が後退するシートフローと思われる現象が起きました。 震源地の真上に位置する地区では、緊急地震速報よりも地震波が先に来てしまうことがあります。能登半島地震の奥能登や、1948年の福井地震、2020年の福井県嶺北地方を震源としたマグニチュード5.0の地震などで我々も身近に経験しました。このような場合、まず自分の命を守る行動が大切です。 いざという時の地震に対応するためには、日頃からの訓練によって、自然と対応できるスキルを身に付けることが大切です。そのため、地区、学校、消防団など、一体となった日頃からの訓練が必要です。 今回の能登半島地震では、集落の孤立化や長引く断水など新たな問題が出てきており、復興の過程でもメンタルの面が重要になっています。さらに、住民の勤務地の関係から防災の主力を中・高生が担うことになるケースも出てきます。大きな地震が発生した時に冷静に対応するのは難しいものです。いざという時に落ち着いて行動するために、日頃から継続的に訓練を行い、様々な場面に対応する力を養いましょう。地震の教えは身近にあり福井でも大地震が発生する可能性は十分にあります。過去にも福井地震(1948年、マグニチュード7.1)が発生していて、ひずみ集中帯と言われるゾーンに属し、近年、周辺においても地震の頻度が高まっています。福井県防災士会 理事岡本 拓夫さんPROFILEくらしに役立つ防災Vol.1福井でも地震?日頃からの訓練の必要性
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