がんばらにゃ2017年5月号
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 みずみずしくて甘味があり、皮が薄くて食べやすく歯切れがよい。佐野生協グループのきゅうりは、新鮮な味わいとシャキシャキした食感が魅力です。 「もともとハウス園芸できゅうりを栽培していたんですが、県民せいきょうが福井労済生協物資部として誕生した当時、近くの川西地区で共同購入を始めたことがきっかけで、1976年頃に地元の組合員で生産者グループをつくることになったんです。だからグループの名前にも〝生協〞と入っているんですよ」。結成当時、酒井さんと伊井さんを含む15人いたメンバーは、高齢化などで減少。現在は、2003年から参加した中屋さんを含む3人で活動しています。 きゅうりの品種は、3月に苗を植え6月末までに出荷する『モンドール』と、7月に植え10月末までに出荷する『コレクト』を主に栽培。土を耕して肥料をすきこみ、苗を定植していきます。3月頃はまだ寒く、ハウスの中でアーチ状のビニールトンネルをかけることも。本葉が7〜8枚出たら紐で吊り上げ、枝を調整。「消毒は極力抑え、害虫の対策は防虫用粘着テープなどを使っています」と、安全・安心にも配慮しています。 「ここらへんは砂地なのですが、ハウスによって土の性質や水のもちが違って、収穫に違いが出るんです」と、栽培の難しさを語る伊井さん。「それに、きゅうりは成長が早く、夏場は朝収穫しても、昼の間にまた大きくなるので、夕方に再度収穫しないといけない。大変な作業ですが、高度経済成長期のときは、どの家も仕事に就きながら畑作業をする兼業農家でやってきた。日本の農業を背負ってきたんですね」県民せいきょうと一緒に生きる組合員の生産者グループと感慨深く微笑みます。 作業の合間は、3人でお互いに声をかけあったり、おしゃべりしたりと、とても賑やか。「みんなでわからないことを教えあったり、相談したりできるのがいいですよね」と中屋さん。組合員のみなさんから寄せられる「新鮮で、美味しい」という生の声にも、「一生懸命やっているので、ありがたい。元気をもらっています」とうなずきあいます。 「もう全員70代。なるべく体に無理をかけず(笑)、きゅうりづくりを続けられるだけ続けたいと思いますね」。そんな伊井さんの言葉に、みんなの笑顔が弾けました。仲間と組合員さんの声に励まされ、栽培を続けて組合員と生産者がともに育てあう生協の産直オススメの食べ方~浅漬けいろいろ~届いたらなるべく早く食べていただくのが一番ですが、保存する場合は、冷蔵庫の野菜室で。きゅうりがぬれている場合は、傷みやすくなるので水分を拭きとってくださいね。みずみずしく、歯切れがよい 佐野のきゅうり佐野生協グループ〈次回5月3・4・5回(ふくい~な)〉宅上手な保存方法佐野生協グループ(福井市)1976年頃、県民せいきょうの組合員で結成。軽量鉄骨の屋根型ハウスで、きゅうりやトマトの栽培を行う。Profile右から伊井早苗さん、酒井喜久子さん中屋静子さんポリ袋に乱切りにしたきゅうり(1本)と材料を加え揉み込みます。•しょう油(大さじ1)•ごま油(大さじ1/2)•砂糖(小さじ1)•鷹の爪(少々)•梅干(1個分を刻む)•ごま油(小さじ1)•かつお節(適量)•塩昆布(大さじ1程度)•ぽん酢(大さじ1)•白ごま(適量)2017.5月号2

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