がんばらにゃ2021年7月号
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▲夏!お買い物ツアー(2018年) ラグビーボールのような形状の、虎太郎すいか。甘味が強く、中玉の食べきりサイズで、近年、人気が高まっています。 山本勝二さんが虎太郎すいかの栽培を始めたのは、米の生産調整のため作付面積を減らした13年前の減反がきっかけです。「野菜も良いけど、若いときからすいかが好きだったので」と笑う山本さん。すいかの栽培が盛んな白山地区の農家に師事し、専門書などで独学も重ねながら、栽培方法を身に付けました。 虎太郎すいかは、4月下旬〜5月上旬にかけて、約330本の苗を1本1本手作業で定植。風除けと保温のためビニール状のトンネルをかぶせ、つるが7〜8本伸びたところでトンネルを取り、太いつるを選別します。追肥後、実に土が付かないよう、つるの下に網目状の敷物を敷きます。甘くするには「水をあげすぎないこと」がコツで、基本的に雨水など自然の水分だけで育てます。例年7月20日頃から収穫が始まり、「4〜5kgに育ったすいかを手で叩き、音で出来を見極め収穫するのですが、こればかりは経験ですね」と語ります。 脇芽取り、雨後の消毒、1玉1玉手で裏返し日光に当てるなど、「すいかづくりは根気のいる作業」と山本さん。また、中山間地の畑は「獣との戦い」で、イノシシなどの獣害対策も徹底しています。手間はかかりますが、「すいかがゴロゴロと地面に並ぶ露地栽培は、今は見られなくなった日本の原風景。すいかの出来は天候次第のところもあり、自然と一緒につくっていく感じですね」と微笑みます。 「7年前、ハーツのファーマーズに参加した後、産直協議会に入りました。生協では組合員さんの声を、直に聞けるのが良いですね。励みになります」とニッコリ。 今後は、「金福すいかや種なしすいかにも挑戦したい」と語る山本さん。「10年以上すいかづくりをしてきたけど、まだまだです。叩くだけで良いすいかを見分けられる白山地区の師匠のような〝すいかの達人〞になれたら良いですね」と、まぶしい笑顔が弾けました。師匠に学び、独学を重ね大好きなすいかをつくるすいかの達人をめざしていろんな品種にも挑戦を組合員と生産者がともに育てあう生協の産直山本農園甘味が強い、食べきりの中玉サイズ 山本さんの 虎太郎すいかオススメの食べ方すいかの保存は、「風通しの良いところに常温で置けば、1週間くらいもつと思います」と山本さん。冷蔵庫に入れるのは食べる前がオススメで、「冷蔵庫に入る大きさにカットして冷やし、その日のうちに食べきると良いですよ」とアドバイス。宅次回7月3・4回・8月1回(ふくい~な)〈〉上手な保存方法細長い楕円形の虎太郎すいか。「縦方向に4等分に切ってからジグザグにカットすると、お皿にのせたとき倒れにくいですよ」と切り方のコツを教えてくれました。▲上から見た イメージ水稲、かぼちゃ、たけのこ白菜などを手がけるなか、約30aの畑で虎太郎すいかを栽培。2022年からは、「一番の理解者」である奥さまも農園の仕事に携わる予定。山本農園(越前町)山本 勝二さんProfile※写真はイメージです2021.7月号4

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