がんばらにゃ2022年6月号pdf
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 濃厚でコクのある甘さと香りで、ちょっと贅沢な気持ちになれる国京農園のメロン。代表の國京秀章さんは果肉がオレンジ色のマルセイユメロンを中心に、アンデスメロンやペルルメロンなどの品種を栽培しています。 「この辺は『黒ボク』という水はけ・水持ちの良い土で、メロン栽培に向いています。ただ、福井の春は寒いので、メロンの根がしっかり張りやすいよう、2月頃からビニールハウス内を透明なマルチビニールで覆い地面を温めます」と メロンは5〜7月が収穫期ですが、暑さでしおれやすいので水と日光の管理は「つきっきりで行う」と國京さん。マルセイユメロンの場合、収穫のタイミングは「離層」と呼ばれる軸の周りのひび割れを見極め、チョコレートの國京さん。3月下旬頃、温まった地面に苗を植え、県内の牧場から仕入れた完熟堆肥などの有機肥料を用いて育てていきます。 マルセイユメロンの栽培方法は地面に這わせてつくる地這栽培で1株に5、6個の実を、アンデスメロンは立ち栽培で1株に2個の実をつけるのだとか。栽培で特に重要なのは、「実を何個、どの位置につけるか」と語る國京さん。「実より下の葉は大きさを、上の葉は美味しさを左右するのですが、天候やハウスの広さによって変わるため、樹の勢いや葉の大きさを見て芽かきをしています」。地面にしっかり根を張らせ甘くて大きなメロンを栽培収穫のタイミングを見極め美味しく濃厚な甘さを追求組合員と生産者がともに育てあう生協の産直国京農園(あわら市)代表國京 秀章さんメロンを中心に、スイートコーン、トマトなどを栽培。10棟のビニールハウスで、マルセイユメロン、アンデスメロン、ペルルメロンを育てている。Profile濃厚でコクのある甘さと香り 國京さんのメロン国京農園購入後は常温で風通しの良い所に置き、食べる2~3時間くらい前に冷蔵庫で冷やすと甘さが際立ちます。あまり冷やしすぎると、風味が落ちて甘さが分からなくなるので気をつけて。〈次回6月2・3回(ふくい~な)〉宅〈次回6月5回(ふくい~な)〉宅国京農園のメロン 食べ頃の見分け方オレンジ色の果肉で、甘みと香りが濃厚。店舗は購入してすぐ、宅配は届いてすぐが食べ頃です。マルセイユメロン(6月上旬~6月下旬)ペルルメロン(6月下旬)次回6月5回(ふくい~な)宅〈〉アンデスメロン(6月下旬~7月上旬)黄緑色の果肉で甘くジューシィーなアンデスメロンと、楕円形で緑色の果肉のペルルメロン。底の周囲を手で押して、やわらかい弾力があれば食べ頃です。ような香りがしたときで、「1日早くても遅くてもダメ。毎朝2000玉をひとつひとつチェックします」と語ります。そうして収穫されたマルセイユメロンは、糖度14度以上の甘さが自慢。その濃厚な甘さは、洋菓子店をはじめ飲食業界にも多くのファンがいます。 メロン栽培を始めて8年目になる國京さん。以前は、農業とは畑違いの仕事をしていました。「法律の勉強に行き詰まり、父の知り合いの農家でアルバイトをしたんです。そこで師匠が育てたメロンを食べて『こんなに美味しいんだ』と驚くほど感動し、師匠のメロンに憧れ、2年間の研修を経て独立しました」と振り返ります。「これからも、食べてくださった方が美味しいと思ってくれるメロンをつくりたい」と、ひたむきな笑顔で語ってくれました。▲マルセイユメロン(地這栽培)▲アンデスメロン(立ち栽培)2022.6月号2

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