今から101年前の1923年9月1日に、関東大震災が起こりました。この時の被害は、死者・行方不明者約105,000人。台風の影響もあり、なんと87%が焼死でした。阪神・淡路大震災では、死者約6,400人の83%が圧死。さらに東日本大震災の死者約18,000人の約90%が溺死でした。 2024年の元日に発生した能登半島地震では、考えられる被害が全て起きてしまいました。強い前震(震度5強)から4分後の本震(震度7)。家屋倒壊、液状化、津波、土砂崩れ、河道閉塞、上下水道崩壊、停電、通信遮断、火災、道路崩壊、交通網遮断、橋梁の段差など、私たちが思い付くような被害が全て発生した地震でした。 災害が起きた時に生き延びるための備えとして、まずは家屋の耐震化(昭和56年以前は旧耐震)を行いましょう。次に家具の転倒防止や簡易トイレ、水、非常食などを準備しましょう。さらに、ハザードマップでわが家の危険度の確認や避難所の確認を行いましょう。これまでも言われ続けていますが、みなさん本当に準備していますか?実際に災害が起きると本当に困るのはトイレです。簡易トイレの準備は 8月23日(金)、県民せいきょうは福井県防災士会と連携協定を締結しました。 協定では、福井県民の防災力を高め、災害に強い社会の実現に寄与することを目的に、「県民の防災知識や意識向上に向けた取り組み」、「防災商品の共同開発と普及に向けた取り組み」、「防災士の拡大に向けた取り組み」、「災害発生時における連携など」について連携していくことを約束しました。 近年多発する自然災害に備え、県民の防災知識の向上に貢献し、災害発生時に迅速な支援が行えるよう、協力して取り組んでいきます。しておいてください。自宅が断水で下水も流せない時に、洋式便器に被せるタイプの簡易トイレは本当に助かります。 また、お風呂やシャワーが使えない時には、ウェットタオルがあれば頭や身体を拭くことができます。歯磨きも、マウスウォッシュを使えば水でうがいをしないで済みます。冬場の避難所であれば、暖を取る方法も考えておきましょう。寝るための準備として、できれば寝袋があると随分と違いますね。 私自身、2024年1月の能登半島地震発災以来、毎月珠洲市に入り、何もない現地で初めて何が必要かを実感しました。今では被災地のライフラインもかなり復旧していますが、何もない時の被災地支援が、自分自身の備えに役立っています。 能登の復興は長期戦です。機会があれば、ぜひみなさんも一度被災地支援に入っていただければ幸いです。今できることを少しでも、お力添えをお願いします。福井県敦賀市在住。敦賀市防災士会会員、日本防災士会会員、まちの防災研究会員、地区自主防災会長、福井県学校防災アドバイザーを務める。一般社団法人 日本アマチュア無線連盟敦賀クラブ理事。連携協定締結式 8月23日(金)福井県防災士会 久保田理事長(前段左)県民せいきょう 松宮理事長(前段右)62024.10月号今、日本列島は地震活動期に入っていると言われています。さらに昨今、豪雨、洪水、豪雪など、どこでどんな災害が起きても不思議ではありません。私たちは、いかに災害に備えていくかを問われています。その時、私たちが生き延びる準備は、誰もしてくれません。私たち自身が生き延びるための備えをしなければならないのです。福井県防災士会 副理事長角谷 桂一さん福井県防災士会のご協力の下防災に関するお役立ち情報を毎月お届けします防災Vol.5くらしに役立つPROFILE福井県防災士会と連携協定を締結しました過去の大震災生き延びる準備生き延びるための災害への備え
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