がんばらにゃ2025年9月号
4/20

「健康に過ごす」ということ「日本の健康三原則」42025.9月号 私は、普段から健康に気を使い、常に自分自身の体と向き合っていましたが、2024年6月に「脊髄梗塞」という稀な病気に襲われました。ある日突然、前触れも無く下半身麻痺になり動けなくなってしまいました。今は「健康に過ごす」という難しさを痛感しています。どんなに体調管理に努めていても健康を損ねることはありますが、日頃の心掛けで回復を早めることができるのではと実感しています。では、そのポイントはどこにあるのでしょうか。 日本には「健康三原則」があります。「運動・栄養・休養」です。この三原則はバランスが一番大事です。運動だけしてもダメですし、栄養だけでもダメです。休むことだけでもダメです。やはり、バランスが大事です。 「運動」は「習慣づける」ことが大切です。「習慣づける」ためには「続ける」こと、「続ける」ためには「楽しむ」ことが重要です。小さい頃から体を動かすことが「楽しい」と思えるような環境が大切になってきます。 乳幼児期はまずは体を動かして「あそぶ」ことで「楽しむ」ことを覚えます。乳幼児期の「あそび」は「運動習慣」を身につける大事なポイントです。 また、保護者が普段の生活の中で運動を心掛けることで、そのこどもは自然と体を動かします。まずは、「歩く」という運動にエスカレーターやエレベーターよりも階段を使うなど、「プラスワン」を加えてみましょう。「腕を大きく振る」「少し早足で歩く」「歩幅を少し広げる」「一駅先まで歩く」なども「プラスワン」です。普段の生活に「プラスワン」を心掛けて、楽しみながら体を動かしてください。 親子、家族一緒に体を動かすことを楽しみながら「運動習慣」を身につけていきましょう。 「朝は時間が無いから食べなくても大丈夫」「うちのこどもは食べるのが遅いから、食パン1枚しか食べません」そんな心当たりはありませんか。厳しいことを申し上げますが、食パン1枚は朝食とは言えません。食事は「主食・主菜・副菜・飲み物(汁物)・果物」をバランス良くとることが大切です。食パンと一緒に、野菜、卵、肉、牛乳、フルーツなどを食べると良いでしょう。 文部科学省が提唱している「早寝早起き朝ごはん」は私自身も関わっています。朝ごはんをきちんと食べるためには「生活習慣」が大切です。「時間が無くて朝食が食べられない」「こどもが食べるのが遅い」と嘆く方は、今よりも早く起きれば朝食の時間を確保できます。では、早く起きるためにはどうすれば良いでしょうか。それは、早く寝ることです。 食事は生命を維持するために必要なことです。こどもたちが健やかに成長し、健康で幸福な生活を送るための営みと厚生労働省も呈しています。今、保護者がこどもに与えている食事は明日明後日のための食事ではありません。5年先、10年先の体つくりのための食事です。また、こども1人の食事では「楽しむ」ことができません。「食事は楽しい」と思えるように、保護者がこどもと一緒に楽しく食事をすることも大切です。 こどもの成長ホルモンが分泌されるのは22時から2時の4時間と言われています。最近の研究者からは寝る時間よりも寝る質が大事だとも言われていますが、私は「生活習慣が大事」だと考えていますので、早寝早起きが一番良いと思います。特にこどもたちは21時くらいには布団に入って、6時くらいに起きるような生活リズムが良いでしょう。2025年、日本人口の5人に1人が75歳以上の後期高齢者です。出生率の低下、平均寿命の上昇により少子高齢化は進むばかり。自分自身の健康は自分で守らなくてはなりません。では、そのポイントはどこにあるのでしょうか。普段の生活で何に気を付けなくてはならないのか。ぜひ、自分自身の生活を見直してみましょう。「運動」は習慣が大事佐藤 弘道さん「栄養」はバランスが大事「睡眠」は時間とタイミングくらしの安心を考えるVol.5110年先の健康〜今から備える未来の自分〜

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る