県民せいきょうでは、2030年までに全体で使用する電力の50%相当の再生可能エネルギー開発をめざし、温室効果ガス削減に向けた取り組みを進めています。2023年4月より工事を進めている「COOP黒河川水力発電所」が完成すると、年間3,130MWh(メガワットアワー=kWhの1,000倍)の電力を発電することができ、一般家庭約1,000軒の電力をまかなうことができます。将来的なカーボンニュートラル(※)の実現をめざしていきます。
(※)カーボンニュートラル=CO₂の排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにすること。CO₂排出量削減のためには、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が必要と言われています現在の開発状況(2024年4月現在)
堰堤(水を堰き止めて水路に水を流す小さなダム)は、洪水がきても壊れないように、山側斜面も含めて構造物を作っています。川の流れを止めずに工事を進めるために、川を迂回させながら、半分ずつ構造物を作っています。4月までに左岸(山側)の堰堤の構築が完了し、5月からは右岸(林道側)の工事を進めています。
1.3km続く導水路は、昔の水路を活用して補修して使用していきます。周りは広葉樹の葉がたくさん落ちてくるため、今後、水路には転落防止を含め、ネットを張っていきます。
発電所は、水車が設置され発電機が置かれる水力発電の心臓部です。頑丈な基礎を構築し、今後建屋を建設していきます。発電所に向かっては、水圧管と余水菅が敷設されます。毎秒1.8tの水を流すので、水圧管はコンクリートで周りを固めていきます。放水路も完成後は水の中になるので、ここに入れるのも今だけです。
現在、工事の進捗状況は約4割です。この規模の水力発電の開発は、全国の生協でもまだほとんどありません。カーボンニュートラルの実現には、エネルギーの地産地消も重要になってきます。今後、水車の製作や発電機の製作、発電所の建屋の建設など、残り約1年間で水力発電設備を完成させていきます。2025年6月の運転開始をめざして、安全第一に工事を進めていきます。